Dual Xeon Geek マニュアル
Dual Xeon Geek マニュアル
- Dual Xeon Geek マニュアル
- マザーボード X79(C602)チップセット
- CPU Xeon
- メモリ
- PCケース
- 電源
- グラフィックボード
- Windowas10Proのインストール
- ドライバーのインストール
はじめに
私がDualCPUパソコンの自作に興味を持ったのは勤務していた会社(営業職)でサーバーを取り扱っていたから。NECや富士通のサーバーを販売し、普段から XEON とも接点がありました。が、さすがにDualCPU PCのセットアップなどはやったことがなく難しいのではないかと勝手に思っていました。
しかし、Single Xeonサーバーのセットアップなどは経験しており抵抗がなく、その特異性も知っていたことから自作への障壁がなかったように思います。
実際、組んでみるとパーツ選択時には注意が必要ですが、思った以上にスムーズに作成できました。
難しいのは(=経験がない)サーバーとして運用する際の設定で、ディスクトップパソコンとしてセットアップするのは普通のパソコン自作と何ら変わりなく出来ます。
今まで使用している中で起こった小さな問題点(DualCPUに限った事ではない)もその都度解決する事が出来ています。
メリット
自作パソコン全般に言えることなのですが費用対性能の高さだと思います。
同じ構成で長く利用していては陳腐化を防げません。
例えばCPUを例に挙げると、はじめは Xeon E5-2620を使っていました。次に Xeon E5-2650V2へ乗せ変えました。その次の計画も必要部品の交換だけでそれなりの性能を維持する事が出来ます。
年々パソコンの性能は上がって行くので買い替え時期の判断は難しいのが現状です。そんな中、自分のタイミングで計画的にパソコンのレベルアップが図れるのが魅力です。
次の計画、またその次の計画
私の次の計画は X99 で Xeon E5-2650V3 です。価格が下がればマザーボード、CPU、メモリを交換します。その次はXeon E5-2650V4で、これはCPUの交換だけです。
と、コストも含めて計画的に性能アップが図れます。
- 大容量メモリの搭載が可能
- 陳腐化を防げる
- 計画的にレベルアップが図れる
デメリット
現在利用中のパソコン関連資産を活用する事が難しいのが残念な所です。
例えば、
PCケースはE-ATX対応へ
メモリはECC REG ECCへ(NON-ECCも使えるかもしれませんが未確認)
電源は 24Pin×1 8PIN×2 必要で、私は750wを使っていますがXeon×2なので注意が必要です。
- Windows10Proが必要
- 現在自作PCでも初期投資はかかる
Dual Xeon Geek
自作パソコンはこれで5台目になります。
趣味の一つと言っていいかもしれません。自作する度に思うのですが、動作するかどうかの前例があるのとないのでは全然違ってきます。今回は私にとって初めて前例の極めて少ないパターンでした。
最近、Dual Xeon を自作をされたBLOGをようやく見かけるようになりました。中にはメッセージを頂いたり嬉しい限りです。
という訳で、これからDualCPUを造ってみたいと思われる方が一番の障壁となるパーツ選択時に私の前例を一つ参考にして頂き、私を含めた Dual Xeon Geekの道しるべとなれば幸いです。
現在(2020/11/01)の構成
マザーボード
2011年第二世代CoreシリーズのSandy Bridge、2012年第三世代CoreシリーズのIvy Bridgeに対応したマザーボードHUANANZHIを使ってDualCPU構成のパソコンを自作し、1年間安定運用しています。途中Jingshaも試しました。
CPU
使わなくなったXeon E5-2620 (裏)
CPUは当初 Xeon E5-2620を(合計12コア24スレッド)使用し、約半年後に Xeon E5-2650V2 (合計16コア32スレッド)に変更しました。それだけでかなりの性能アップになりベンチマーク(CINEBENCH20)のマルチスレッドでは単一CPUの第7世代から第9世代同等への処理速度アップをわずか1万数千円で実現しました。
難しいことを書いていますが簡単に表現すると、8年前の最新技術を使って2年落ちの最速パソコンの性能まで引き上げています。2年前に最速パソコン(25万ぐらい)を買うよりも半分以下に抑える事が出来ます。
モニター
23インチモニターを6台使用しています。
特別なものは必要ありませんのでここは省略
メモリ
PC3L-12800 DDR3-1600E 12.8GB/s 4GB×4
マザーボード X79(C602)チップセット
現在 価格が抑えれる構成になります。(2020/11/01)
- マザーボード X79(C602)
- ソケット LGA2011
- CPU E5-V1/V2
- メモリ DDR3
動作確認済み
HUANANZHI X79 AA2
Jingasha Dual S8
マザーボード編はこちらから ↓
CPU Xeon
Xeonが向いている処理
サーバー、ワークステーションに使われるXeonが向いている処理は
- 4Kや8Kなどの画像処理
- 動画の編集
- オーディオ編集
- シミュレーションソフト
- ディープラーニング
- CAE/CAD
- 3Dアニメーション
など
動作確認済み
Xeon E5-2620
Xeon E5-2650V2
コア数スレッド数
コア数スレッド数は最新の第10世代(2020年)Core i9 で10コア20スレッドに対してXeonでは(2013年)E5-2695 v2 12コア24スレッドです。Xeonは2CPUなので24コア48スレッドが可能です。
処理速度はコア数スレッド数以外に周波数なども関係しますので一概にコア数スレッド数だけで速度が早いと判断は出来ません。
CPU編はこちらから ↓
CPUクーラー
動作確認済み
COOLER MASTER HYPER H412R
サイドフローになります。
常時CPU1がCPU2より10°Cほど高くなります。
メモリ
動作確認済みメモリ
HUANANZHI X79 AA2
4GB 1RX4 PC3L-12800R ×4枚
- PC3Lなので省電力
- 12800RなのでRegisterd ECC
- デュアルチャンネルで動作
4GB 1RX8 PC3L-12800E ×4枚
- PC3Lなので省電力
- 12800EなのでECC
Jingasha Dual S8
4GB 1RX4 PC3L-12800R ×6枚
- PC3Lなので省電力
- 12800RなのでRegisterd ECC
- トリプルチャンネルで動作確認(マザーは8チャンネルまで対応と記載)
手持ちのメモリで検証です。同じメモリが6枚ありトリプルチャンネルで動作を確認しました。同じでないものを混ぜると起動しなくなります。
ここで同じメモリってのが容量だけじゃなく同メーカーの1RX4 PC3L-12800Rが6枚です。1RX8 PC3L-12800E、1RX4 PC3L-12800R、2RX8 PC3L-12800Eを混ぜると起動しませんでした。
メモリー編はこちらから ↓
現在4GB×4枚の合計16GBで デュアルチャンネルにしています。
ネットでの検索でページを15~20ページ開いていることが普通で、画像編集、AbemaTVなど同時に開いています。その時のメモリ利用量は73%になっています。
又、 将棋ソフト『水匠2』でCPUコア数の設定を上げるとCPU、メモリの使用率は100%近くになります。将棋ソフト『水匠2』を本格的に利用するには16GBでは少ないかもしれません。
今のところ遅く感じることはなく快適な環境です。
PCケース
DualCPUマザーボードは普通よりも少し大きめです。
マザーボードのサイズに合わせたケースを選びます。
今回はE-ATX対応のPCケースが必要となります。
動作確認済み
Segotep MEX
- SSI-EEB対応ミドルタワーPCケース
- フロントパネルスリットにRGBイルミネーション搭載
- 最大320mmを確保した拡張カードスペース
- 高さ160mmまでのCPUクーラーに対応
SSI-EEB(30.5×33cm) / E-ATX(30.5×26.5cm)
電源
パソコンに合わせた容量の電源を少し余裕をもって選びます。
容量
デュアルCPUだけであれば500Wでも十分かもしれませんが、高性能なCPU、グラフィックボード(補助電源のいる)などやグラフィックカード2本などは700W~800Wはほしいところ。
ケーブル
PCケース内をすっきりさせる為にケーブルが取り外せるもの(フルプラグイン)があったり、付属ケーブルの長さも気を付けなければいけません。
出力
CPU 24Pin×1 8PIN×2 必要
グラフィックボードによっては PCI-E 8PIN×必要本数
HDD/SATA
動作確認済み
玄人志向 STANDARDシリーズ
80 PLUS GOLD認証 750WフルプラグインATX電源 KRPW-GK750W/90+
ケーブルの種類、取り回し、本数など問題なく使えました。
グラフィックボード
CPUがXeonの場合グラフィック非搭載がほとんどなので必ず必要になります。
パソコンの使用目的によって必要となる性能のものを選びます。
動作確認済み
ASUS EN8400GS
Windowas10Proのインストール
XeonDualCPUではWindows10Proが必要です。
インストール自体は他の自作PCと同じです。
ドライバーのインストール
過去の記事サウンドチップドライバーのインストール
ドライバー一括インストール
マザーボード、CPU、メモリについては別ページで詳しく紹介しています。参考にして下さい。